日本不動産仲裁機構は、住宅産業に起因する紛争の公平かつ簡易・低廉な解決を目的としています。

ADRとは業務内容業務の流れ主なADR実績組織図

論説・コラム

深刻化しているサブリース問題(5)
滝井補足意見および上記差戻審判決の重要性
相談委員 大谷昭二 平成24年10月6日(土)
特定非営利活動法人 日本住宅性能検査協会
理事長 大谷昭二

滝井補足意見および上記差戻審判決の重要性

滝井裁判官の補足意見や上記差戻審判決では、賃料減額請求における「相当賃料額を決定するに当たっては、賃貸借契約の当事者が賃料額決定の要素とした事情を総合考慮する」という最高裁の一般基準を前提にしながら、各事例における考慮要素そして、賃貸人の当社予想収入、および、これに基づく銀行借入れに対する返済計画を決定的に重視している。一方で、減額請求時における建物賃料相場を実質的にはほぼ考慮していない。

また、考慮の結果としての上記補足意見および判決の結論は、賃貸人が計画どおりの返済を果たすに足りる程度の賃料額を保護するにとどまらず、「当初予想収支」を損なわない程度、すなわち賃貸人の当初予想していた利益が確保できる程度の賃料額まで保護するものとなっている点も特筆すべきものがある。

上記補足意見および判決の意義について、まず、最高裁が判示した一般的基準を不動産サブリース契約に当てはめた場合、一件極端なほど賃貸人保護の結論となりうることを示した点において、極めて重要な意味を有する。

そして、その結論に至る背景に不動産サブリース契約における「衡平」についての理解があること、および、「衡平」の観点からみた場合、[賃貸人の当初予想収支]こそ賃料減額請求の当否、額の決定につき最重要かつほぼ決定的な考慮要素であることを示した点も、重要な意味があると考えられる。

不動産サブリース契約における「衡平」とは、1.賃貸人の「当初収入予測に対する信頼」と、2.「当初収支予測に基づく多額の資本投下」をその議論の中心に位置づけるべきであり、3.賃料相場の下落は原則として賃貸人が信頼した当初予測を損なわない限りで考慮されるにすぎない。



続く(第6回予定は2012年11月11日更新予定)

当機構は、全国の法律家及び不動産流通に関わる各分野の専門団体とのネットワークによって形成される民間ADR機構です。弁護士、司法書士によって組織される法律委員と、建築士、その他の専門資格所持者、学識経験者によって組織される専門委員によって構成されています。不動産の取引・施工・その他のトラブルについて、ADR(裁判外紛争解決)手続きによって、適正かつ迅速に解決することを目的とします。

ADRとは | 業務内容 | 業務の流れ | 主なADR実績 | 組織図 | 会員規約 | 行動基準 | 個人情報保護方針 | 団体概要
ご相談の受付 | 主な相談者の声 | 論説・コラム・調停事例 | 協力弁護士の募集 | 不動産業界関連ガイドライン
Copyright © Nihonhudousanchusaikikou all copyrights reserved.